一般的には薬を服用すると身体に耐性ができてしまい効かなくなってしまうと考えてられていますが、ED薬は服用するほどEDが改善されると言われています。
バイアグラを代表するとするED薬は、身体の血管を拡張させて全身の血液の巡りを良くし、特に海綿体の血管を拡げることによって勃起を補助するもので、風邪薬などのように熱を下げたり咳を止めたりするのが目的ではなく、足りない部分を補う薬であるため、継続的に服用することで血管はより一層健康になるのが一般的です。
とは言え、ED薬を使い続けているとだんだん効果が弱まってくるという方も実際には存在していて、そのような方には「男性ホルモン補充療法」なるものも試す価値があります。
この療法には男性ホルモン含有軟膏や男性ホルモン注射を用います。確実に効果が出るというわけではありませんが、男性ホルモンが低下してED治療薬の効きが悪くなっている場合は、ED薬に加えてこの療法を併用することによりEDを改善できる可能性を高めることができます。
女性には更年期障害がありますが、男性にも同じような症状はあって、その中には性欲がなくなるようなこともあります。他にも、やる気が出ない、疲れやすい、寝つきが悪いなどの症状が現れているなら、男性ホルモンのテストステロンの減少が原因かもしれません。
テストステロンは男性の場合睾丸でつくられもので、性機能を保ち筋肉や骨を強くする以外にも、血管の弾性力を維持して動脈硬化などを予防したり、心臓や腎臓の機能を守ったりしているのです。他にもストレス耐性や認知能力を高める役割を持っています。
そのため、テストステロンの分泌量が低下すると疲労感や活力低下、精神的なイライラなどの症状を活発化させてしまうのです。
癌や脳卒中、糖尿病、うつなどのリスクも高めてしまうので、ED以外にもこの療法を取り入れることには大きな意味があると言えます。テストステロンの低下により寿命が短くなるという報告もあるくらいです。
ただし、テストステロンの値が低下すると勃起がしにくくなると一概に言うことはできません。実は、テストステロンの濃度と勃起とは相関しないという論文報告もあります。
しかし、病的にテストステロンの濃度が低いことが原因で勃起ができないという患者さんがいるのも事実です。ステロンを補充してEDが改善することも多いため、試す価値は十分にあると言えます。
一般的には、もともとテストステロンの数値が低い人が濃度を下げても影響はないけれど、高かった人の値が大幅に減少したときにダメージを受ける傾向にあるようです。いずれにしても健康で長生きするためにも、テストステロンの値を上げることは好ましいことです。
海外では、飲み薬や貼り薬の他にも、カプセルの皮下への埋め込みといったいろいろな治療法があるようですが、日本ではテストステロンを含む塗り薬の使用とテストステロンの注射の使用が一般的になっています。
男性ホルモン補充療法以外にも、ED薬とEDサプリメントの同時服用によってEDを改善できることもあります。
医学の世界ではどんどん新しい研究や開発が進んでいて、これまでなかった薬や治療法も登場していくので、アンテナをしっかり張って諦めないことも、EDを改善させて生活の質を高めることにつながります。
EDでお悩みの方は、専門のクリニックに行って頼れる医師に相談することをおすすめします。